エーザイ、抗がん剤レンバチニブについてペムブロリズマブとの併用療法における進行性腎細胞がんおよび進行性子宮内膜がんに係る2つの適応追加申請が欧州医薬品庁により受理

TOKYO, Mar 30, 2021 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)は、このたび、自社創製の抗がん剤レンバチニブメシル酸塩(製品名:「レンビマ(R)」、「Kisplyx(R)」、以下 レンバチニブ)について、Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.(北米以外ではMSD)の抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(製品名:「キイトルーダ(R)」、以下 ペムブロリズマブ)との併用療法における進行性腎細胞がんおよび進行性子宮内膜がんに係る適応追加の申請をそれぞれ行い、欧州医薬品庁によって受理されましたのでお知らせします。

腎細胞がんに係るペムブロリズマブとの併用療法におけるレンバチニブの適応拡大申請は、進行性腎細胞がんの一次治療を対象とした臨床第Ⅲ相CLEAR試験(307/KEYNOTE-581試験)結果に基づいており、本試験結果は、2021年2月に開催された米国臨床腫瘍学会泌尿器がんシンポジウム(ASCO GU)で発表されると同時にthe New England Journal of Medicine誌に掲載されました。本試験では、レンバチニブとペムブロリズマブの併用療法は、主要評価項目である無増悪生存期間(Progression-Free Survival: PFS)、並びに重要な副次評価項目である全生存期間(Overall Survival: OS)と奏効率(Objective Response Rate: ORR)について、対照薬のスニチニブに対して統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示し、主要評価項目および重要な副次評価項目を達成しました。

また、子宮内膜がんに係るペムブロリズマブとの併用療法におけるレンバチニブの適応拡大申請は、治療ラインに関わらず1レジメンのプラチナ製剤による前治療歴のある進行性子宮内膜がんを対象とした臨床第III相試験(309/KEYNOTE-775試験)結果に基づいており、本試験結果は、2021年3月に開催された米国婦人科腫瘍学会(SGO)で発表されました。本試験において、レンバチニブとペムブロリズマブの併用療法は、主要評価項目であるPFS とOS、並びに副次評価項目であるORRについて、治験医師選択化学療法(ドキソルビシンまたはパクリタキセル)に対して統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示し、主要評価項目および副次評価項目を達成しました。

なお、両試験における本併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告されている臨床試験のものと同様でした。

腎がんの罹患者数は2020年には、世界で43万人以上と推定され、約18万人が亡くなったとされています。欧州では2020年に13万8千人以上が新たに罹患し、5万4千人以上が亡くなったと推定されています。腎細胞がんは、腎がんにおける最も発生頻度の高いがんで、約9割を占めるとされています。腎細胞がん患者様の約30%は診断時に転移が確認され、約40%の患者様は局所性腎細胞がんに対する一次外科治療後に再発すると報告されています。

また、子宮体がんの罹患者数は2020年には、世界で41万7千人以上と推定され、約9万7千人が亡くなったとされています。欧州では2020年に13万人以上が新たに罹患し2万9千人以上が亡くなったと推定されています。子宮内膜がんは、子宮体がんにおけるもっとも発生頻度の高いがんで、9割以上を占めるとされています。

生存率は診断時のステージによって大きく変わりますが、転移性腎細胞がんおよび転移性子宮内膜がんの5年生存率はそれぞれ、12%、17%であり、どちらも予後の悪い疾患です。

レンバチニブについて、エーザイは、2018年3月にMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.と、単剤療法およびMerck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.の抗PD-1抗体ペムブロリズマブとの併用療法に関して、グローバルな共同開発と共同販促を行う戦略的提携契約を締結しています。

当社は、がん領域を重点領域の一つと位置づけており、がんの「治癒」に向けた革新的な新薬創出をめざしています。当社は、レンバチニブによるがん治療の可能性の拡大を引き続き追求し、がん患者様とそのご家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。

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概要:エーザイ株式会社

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