日立、「ウェアラブル光トポグラフィを用いた脳機能画像計測技術の開発と実用化」で第19回山崎貞一賞(計測評価分野)を受賞

TOKYO, Sep 26, 2019 - (JCN Newswire) - 株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、研究開発グループの研究者らが、受賞題目「ウェアラブル光トポグラフィを用いた脳機能画像計測技術の開発と実用化」で、計測評価分野の「第19回(2019年度)一般財団法人材料科学技術振興財団山崎貞一賞(以下、山崎貞一賞)」を受賞したことをお知らせします。

受賞者
株式会社日立製作所 研究開発グループ 基礎研究センタ 牧敦 木口雅史
学校法人 芝浦工業大学 システム理工学部 生命科学科教授(元日立製作所 研究開発グループ員) 佐藤大樹

山崎貞一賞は、一般財団法人材料科学技術振興財団によって、「材料」、「半導体及びAI・システム・ソフトウェア」、「計測評価」、「バイオサイエンス・バイオテクノロジー」の4分野における論文の発表、特許の取得、方法・技術の開発等を通じて、実用化につながる優れた創造的業績をあげている人に授与されます。毎年2分野を交互に選考の対象とし、本年は、「計測評価」と「バイオサイエンス・バイオテクノロジー」の分野が対象です。

受賞者らは、1937年に提案されたヘモグロビン(Hb)の酸素化状態を分光学的に計測する原理を応用し、1990年代から光を使った新しい生体計測技術の開発を進めてきました。今回の受賞では、拡散光を用いて人の脳機能を無侵襲で計測する「光トポグラフィ法」を考案して、実用化に至った研究が評価されました。

日立は、1995年に「光トポグラフィ法」による脳機能の画像計測を世界で初めて実証しています。また、2001年に株式会社日立メディコ(当時名称)から世界初の光脳機能イメージング装置として製品化され、その後小型化したウェアラブルタイプの光トポグラフィ装置を開発し、2010年から販売開始(後に株式会社日立ハイテクノロジーズに移管)しました。この装置はコンパクトで可搬性があり、以前の装置では困難であった複数人の同時計測が容易に行えるといった特長があります。本技術を中核として、日立グループでは脳神経科学に基づく超少子高齢社会に向けたソリューションの開発を、推進しています。

また、日立は光トポグラフィ法を発展させて「光静脈認証技術」を開発しました。光静脈認証技術は特許として認定され、現在も国内の銀行ATMなどに広く採用されています。

日立は、様々な人に寄り添う革新的な技術により「社会の課題を解決し、人々のQoL(Quality of Life)向上や、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、革新的な技術の研究開発を推進する人財の育成に注力していきます。

なお、贈呈式は、本年11月27日(水)に日本学士院(東京・上野)で開催される予定です。

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概要:日立製作所

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