日立、幸せの見える化技術で新たな産業創生をめざす「出島」としての新会社を設立

TOKYO, Jun 30, 2020 - (JCN Newswire) - 株式会社日立製作所(執行役社長CEO:東原敏昭/以下、日立)は、独自開発してきた幸福度計測技術を事業化してwith/afterコロナ時代の企業のマネジメント支援などに活用するとともに、計測した幸福度を多様な場面で活用して、新たなハピネス&ウエルビーイング産業を創生することを目的とした株式会社ハピネスプラネット(以下、新会社)を、7月20日に設立します。

近年、デジタル技術の進化やグローバル化の拡大により、ビジネス環境が日々変化しています。特に、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で在宅勤務やリモートワークへと働き方が変化する中で、幸せと健康に対する関心が世界的に高まると同時に、社内のコミュニケーションや生産性、創造性の源泉となる幸福感を一層向上させることは、企業にとっても重要な課題となっています。

日立はこの社会課題解決に貢献するため、スマートフォンやウエアラブル端末を活用して人の幸福感を定量的に計測する技術の研究開発を進め、従業員の前向きな心を引き出すスマートフォンアプリ「Happiness Planet」(以下、アプリ)を開発し、83社から約4,300人の参加によりその効果を実証してきました*1。日立グループ内でも、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で広まった在宅勤務におけるマネジメント支援や組織活性化に活用しており、新常態(ニュー・ノーマル)の時代における働き方の基本ツールになると期待しています。

新会社はこれまでの取り組みを拡大し、オフィス勤務やテレワークを問わず、組織の活性度を定量化し、企業のミッション達成に向けて従業員が前向きに行動する組織づくりのためのアプリ事業を展開していきます。さらに、計測して可視化した幸福度を自治体、産業界などと連携して、まちづくり、介護・医療、住まい選びなどのさまざまな場面で活用する、これまでにない新たなハピネス&ウエルビーイング産業の創生を図ります。

日立は、2017年に未来投資本部を設立し、日立のデジタル技術を活用して次世代テクノロジーの潮流や世の中の動向をとらえ、中長期的な成長機会や事業創生活動を強化しています。新会社は、この創生活動をさらに拡大するために設立され、革新的なハピネス&ウエルビーイング産業の創生に向けて、日立の先進技術や信用、営業チャネルを活用しながら、ベンチャーの俊敏さを併せ持つ、経団連提唱の「出島」というアプローチを採用しています*2。独立性が高く、よりオープンなスタンスの「出島」として、幅広い企業との協創をスピーディに進めて加速度的な事業成長をめざします。具体的には、株式会社電通が、グローバルな「ハピネス」ムーブメントづくりに向けてパートナーとして協創し、また、すでに自社で従業員の活性化にアプリを活用している株式会社大塚商会は、そのネットワークをいかして日本の中小企業を活性化する事業を協創していきます。

新会社の経営は、AI/データ活用やハピネスの研究開発と事業化を推進してきた、株式会社日立製作所フェローの矢野和男がリードしていきます。

新会社 代表取締役CEO 矢野和男のコメント
新型コロナウイルス感染症拡大により、社会が大きな転換点を迎え、世界中の人々が人生の最大の目的である「幸せ」を求めて、事業や仕事の意味を問い直し始めています。物質的な豊かさが得られれば満足できた時代から、「共感」や「利他」の大切さが再認識される時代に移り変わり、自らの「使命」や「生きがい」が問い直されています。私は、新会社を通じて、多様な人たちと一緒に、科学的なプローチで、人の幸せを中心にした新しい社会づくりという大義に邁進する所存です。

株式会社日立製作所 執行役社長兼CEO 東原敏昭のコメント
日立による幸福度向上に貢献するハピネスの技術が、このたび設立される新会社により事業化され、今後、より多くのお客さまにご利用いただけることを大変嬉しく思います。本技術の活用により、各利用者の幸福度が「見える化」できることは、企業経営にも役立つと確信しています。テレワーク環境下においてもグループやチームの幸福度と業務効率との相関を見ることで、業務効率の向上策を検討するなど強力な経営サポートツールになると期待しています。これからも、日立の持つノウハウや人財を存分に活用しつつ、革新に満ちた新事業をスピーディに創生して、世界中の人々のQoL(Quality of Life)を高め、社会価値、環境価値、経済価値の向上に貢献してまいります。

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
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概要:日立製作所

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